【相談事例】
ご相談いただいたのは、軽度精神遅滞(IQ66)により障害者雇用で働かれている方と、そのお母様です。
お母様もご高齢になり、「将来、親なきあとの生活が心配」と、障害者就労支援施設からのご紹介でご相談にいらっしゃいました。
一度は諦めた年金請求…再び相談へ
以前、年金事務所に相談に行かれたことがあったそうですが、制度や手続きの複雑さに不安を感じてしまい、そのときは請求を断念されたとのことでした。
通院歴がない方の障害年金請求はどうする?
精神遅滞の方に多いのですが、服薬等治療の必要がないことから、これまで精神科などに通院歴がなかったため、障害年金の請求に必要な診断書を書いてくださる病院探しからサポートをスタートしました。
通院や検査にも同行して、安心のサポートを
病院が決まったあとは、数か月間の通院を経て、診断書を作成いただけることに。
ご本人とお母様だけでは不安もあるとのことで、その間の通院や検査には同行し、安心して受診していただけるよう支援しました。
病院での待ち時間には、就労や日常生活での困りごとなど、じっくりとお話を伺う時間を大切にしました。
障害年金の審査では、書類だけで日常生活や仕事での困りごとを伝える必要があります。そうしたお話を事前に丁寧に伺うことが、適切な支援や書類作成につながります。
困りごとがあったことを、丁寧に伝えるのが大切になることも
お母様からは、ご本人のこれまでの経緯も詳しくお聞きしました。
小・中・高と普通学級(高校は定時制)に通い、高校卒業後に就職してもうまく仕事が続かないことが続きました。
その後、区役所やハローワークでの相談をきっかけに、東京都心身障害福祉センターを紹介され、27歳のときに初めて「軽度精神遅滞」と判明されたそうです。
生来性の知的障害の場合、初診日が出生日となるため、病歴・就労状況等申立書という提出書類について、1つの欄の中に、特に大きな変化が生じた場合を中心に、出生時から現在までの状況をまとめて記入することが可能となっています。
しかし、判明が27歳で、病歴就労状況等申立書の出生時から現在までの状況の記載が薄いと、困りごとはあまり起きていないと捉えられてしまうこともありえます。
そのため、判明が27歳となったのは困りごとがなかったからではなく、困りごとは数多くあったが「軽度精神遅滞かもしれない」との考えに至らなかっただけ、ということ伝えるため、困っていたこと、周囲の支援が必要だったこと、学校や職場でのエピソードなども丁寧に記載しました。
また、現在の障害者雇用での働き方についても、どのような配慮や支援を受けながら就労しているかを詳しく伝えるようにしました。
障害基礎年金2級の認定
その結果、無事に「障害基礎年金2級」の認定を受けることができ、ご本人もお母様も、安心されたご様子でした。
一人で悩まず、専門家と一緒に進めることで安心に
障害年金の手続きは、特に精神や知的障害のある方にとっては、とても難しく感じるものです。
通院歴・通院している病院がない、制度の仕組みがわかりづらい、揃える書類が多い、など申請を諦めてしまうケースも少なくありません。
でも、一人で悩まず、専門家と一緒に進めていくことで、障害年金を受ける道が開けることがあります。
私たちは、ご本人とご家族の不安に寄り添いながら、伴走することを大切にしています。
社会保険労務士高橋直樹事務所をご利用いただいた感想をいただきました
高橋様へ
体調不良の為返信が遅くなりました事お詫び致します。
今回障害者年金受給の件には色々とお世話になり本当にありがとうございました。
無知な母親で何も知らずに、この子はのんびりして甘えん坊なんだと事実ほったらかしておりました。
回りをみても皆さん「A(請求者)の性格だからおっとりしているのよ。心配ないわよ」少し私は自分の事ばかりでナめていました。成長し大人になって回りの人達と違う!?
区役所やハローワークに相談したりしましたが、その時”愛の手帳”発行して下さいました。
現在、支援センターの担当の方から障害年金のお話しを伺い手続きをするにも 私ひとりでは仲々上手にすすみませんでした。
ご紹介下さった小林さん、こんなに一生懸命にお話しを聞いて下さる高橋さん、頭が下がります。息子も私もファンになってしまいました。
寄りそってお話を最後まで聞いて下さってありがとうございます。
素人の老人にあの申請書類はムリ!です。お仕事が早く、わかり安く説明をして下さり安心!心強かったです。
手続き面でわからない方がいたら、高橋さん御紹介したいと思います。
最後までありがとうございます。そしてありがとうございました。
更新の時もお願いします!!
母